『 The Bureikoh Trail 』 

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Description

寝苦しい汗をかきながら、蚊に怯え、ハエを払い、乾ききった喉に水を流し無理やり夢の世界に帰ろうともがく。
「もっと暖かく、いやもっと暑く熱くアツく!」
いずれテントの中で懇願するのは分かっているのに。この暑さも寝苦しさも、数ヵ月後には逆の展開が僕を待つ。

暑く湿った夏の夜、僕は白く冷たい旅の始まりをイメージしている。
自転車世界一周第2ステージ、ヨーロッパ・アフリカ大陸縦断。今年11月、ヨーロッパ最北端の岬を持つノルウェーからスタート予定。当地は11月以降極夜、太陽が昇らない闇の世界である。アラスカやカナダの冬ほど寒くはならないといわれるが、-40℃などざらにあると知人に教えられた。北極圏を越えて北に行くのは初めての経験となる。

一人で旅のモチベーションを保ち続けるのは中々至難だった。楽な方へいつも流された。不安に向き合わないようにしてきた。第1ステージ北南米縦断が2年前に終わりそれからすぐに飛び立つつもりでいたが、僕の決心に鈍りがあり、弱さを抱え、出発は延びに延びた。ここに来て、また自分の小ささを思い知った。

今、そのモチベーションはスタートを間近に控え上昇しつつある。ようやくイメージトレーニングの段階に入ったからだ。
ノルウェーの凍った道をスパイクタイヤにモノをいわせガリガリ走るイメージ。「うおっ!」しかしながら、転倒するイメージ。お尻を地面にぶつけたイメージ。「ぶち危ねぇ……」打ち付けた尻をさすりながらブツブツつぶやくイメージ。すると闇の中から一条の光が現れ「家に寄っていかない!?一人で寂しいの」金髪の美女が僕の胸を撫でてくるイメージ。そして「もっと暖かく、いや熱くアツくもっと!!」なんてロマンス、一夜の妄想トレーニング……

できる限り具体的に。眼に見える風景、匂いや触感まで具体的に。
この暑い日々で、どれだけ寒さや厳しさを実感できるか。肌に打ち付ける風雪、凍傷にかかる指先、口先から垂れるツララを折って進むあの感覚。冬の音が聞こえるか。吹雪の音、氷が割れる音、「もっと来いや!」と叫ぶ自身の声。自分を白い世界に持っていけ。自分自身でモチベーションを上げていけ!

もう少し早い段階からこれができていればよかったかもしれない。だがいまここにいるのが本当の自分、小さいステップながら今日またひとつ段階を上げていけばいい。

長らくHPを留守にしていたが、これからはこの場で僕の近況をご報告していく。伝えたいことがあるから、僕は旅を続けつつHP上で思いを綴っていくことにした。
同じ時代に生まれた縁ある人といつかつながる日を心待ちに、僕の夢が同じ時代に生まれた縁ある人とつながることを夢みて。

貴賎貧富の別なく、できるだけ誰とでも交わり誰からも学び誰へでも礼を尽くし、自由に真剣に遊ぶこの旅路を、僕は『ブレイコートレイル』と名付けている。道中、どこかでお逢いできますように。

WEB上では新参者ですが、みなさまのご支援とお力添えをよろしくお願いいたします。

自転車野郎 西野 旅峰 拝

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