Summer day

Description

In summer morning at Surinam 2009

冬が去るときは嬉しいくせに、夏が行くときに寂しい思いがするのはなぜなのか。
強烈な印象を残して銀幕を去るヒロインのように、人気絶頂で引退を決めるスポーツ選手のように、人々の心を引っつかんで、夏が行く。

「ヤダヤダ!なに、ポエムみたいなこと言ってるの!毎日まだアッツイじゃないの!これだから引きこもりのスーパーニートは!!」

しかしながら、人々はいうかもしれない。
そう、確かにまだ暑い。だが、息苦しくなるほどの、身体の内部を突き刺すような陽射しはすでにない。
燃えるような陽射しはそれだけで激しく官能的だった。肌を突き刺すそれは、身体中を喜びとなって駆け回った。
涼しさという爽やかなやさしさより、強き太陽といった直球の野生は性的だ。命の躍動だ。そこに抑えがたい畏怖と魅力を感じるが、いま朝夕の静けさは凛とした佇(たたず)まいで、太陽の光をしめやかに包んでいる。

29歳の夏が行く。
スーパーニートは旅に行く。

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