2015 ☆

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Description

“感受性の維持は旅の生命線である”

どんなに跨いだ国境の数を誇っても、感受性が錆び付いていれば旅は無意味である。
いつだったか、テーブルにこぼれたミルクを「白い海」だといった少年の話をしたが、僕はいつから「白い海」を見られなくなったのだろう。僕の中にまだ「白い海」は残っているだろうか。
子どもを好きで一目置いているのは、彼らが僕の見失ったものの在りかを知っていて、時おり、彼女らの表情や言葉や行動から「海」が垣間見えるからである。

喜望峰まで約5000km。
その間、海はないが、できるなら心に「白い海」をたゆたえて、最後まで走りぬきたい。
旅は残り5ヶ月である。

自転車乗り 西野 旅峰 拝

『 ブレイコートレイル 』

ワクワクする。
ドキドキするのだ。
きっとつらいだろう。
苦しむだろう。
それでもそこへ行ってみたい。
北極海の氷でなく、
地中海の空ではなく、
サハラの砂でも喜望峰の風でもなく、
心に深く落ちる場所。
そこへ行きたい。
たまたまそこに北極海があり、喜望峰があるのかもしれない。

僕が立っているのはひとつの道だ。
この道はすべての道と繋がり、
すべての道はまたこの道に通じている。
どこへ行こうと自由。
しかし導かれている。
導かれるその先に、心揺れる景色があるだろう。
そのとき思い切り氷に触れ空を嗅ぎ、砂を味わい風になれ。

僕がどれほど小粒で無力でも、
旅がどれほど格好わるく無様でも、
だからこそ面白き日々、それでこそこの人旅。
たった一度の自由な旅は、心沁みる場所を経由する。

ワクワクもドキドキも、
怖さも不安も批判も非難も
受け止めるべくを受け止めて、
心いっぱい、旅をしろ。
命いっぱい、生きてみろ。

[ ご挨拶 ]
あけましておめでとうございます。いつも旅の行く末を見守ってくださりお礼申し上げます。先ほど確認したところ、白い海の話は2012年の秋の投稿でした。テーブルにミルクをこぼした少年はすぐに拭こうとはせず眺めていた、それはなぜだったのか。
感受性の維持、活性化は長旅になるほど大切だと思います。
この1年も縁ある人とともに暮らし、自分にできることをできる範囲で行ってまいります。
今年は旅に区切りをつけ日本に帰国します。既知の人とは再会を、未知の人とはどこかでお目にかかれますように。
いってきます。

 

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