The Letter

The Letter Large Image

Description

When I was 22 years old, I went to South America with bike. That was my first travel by bike in abroad.
At Boa Vista, Brazil, I received a letter from Brazilian family.

…Life is the art of being together (meet your friends), it’s a shame that people don’t meet that much in Life.
” Hopefully “we’ve meet again” Make your dreams also our dreams and make them come true. Be happy for ever.

This letter is carrying me to place where far from there.
We have a lot of problem in this world, but I know that human beings is not completely hopeless by it.

This journey has left only 1589km to Cape of Good Hope.

2004年の4月に僕ははじめて海外の自転車旅に出た。
当初はアフリカを目指していたが、サハラ砂漠のど真ん中を縫って東アフリカへ抜けるルートはダルフール紛争の悪化に伴い通ることができなくなり、出発2ヶ月前に急遽、行き先を南米に変えた。
旅に出て9日目、南米ガイアナという国で僕は旅の全資金を盗まれた。不注意によるものだったが、僕は無謀にも旅を続けることを選択した。それは若さだった。
次の国、ブラジルのボア・ヴィスタという最初の街で声をかけてきたのが彼らだった。
「家においで。ご飯もシャワーもある」
あのときの陽射し、埃っぽい空気、交差点の花壇、長い車列と緊張感を、僕は具(つぶさ)に覚えている。

2日滞在して僕は出発するつもりでいたが、出発前日の夜に体調を崩して起き上がれず、弱さを呈したからか僕は彼らを含めた複数の家族と親密になり、その後1ヶ月も滞在することになった。
毎日、彼ら家族と一緒だった。朝はいつも出来たてのパンを買いにいった。昼はみんなで作り、それはフィジョアーダやクスクスであったり、ときにはシュラスコだったりした。彼らは仕事を休んで僕をいろいろな場所へ連れて行った。

アフリカから行き先を南米に変え、ガイアナでお金を盗まれ、旅の続行を選び、何の変哲もない路上で交差する人生というもの。それは自分の意志ではなく、例え自分で決断したとしても、その決断すら、何かに支配され運ばれていると感じるときがある。

5月15日、僕は彼らの家を出発した。
その朝は雨だった。玄関前で彼らから一通の手紙を渡された。気づくと家族はそのとき泣いていた。なぜ泣いてくれているのだろうと思うと、暗記していたお礼のポルトガル語は一瞬で頭から消え、ただ「オブリガード(ありがとう)」と口にするのがやっとだった。

僕はその手紙をマナウスに向かうバスの中で読んだ。
アマゾンは危険だからと、彼らはみんなでお金を出し合いバスのチケットを買ってくれていた。窓の外はひどい雨で視界はぼやけていた。
バスはボア・ヴィスタを離れていく。

Nishino,
Como dezia o poeta.
“…a vida e a arte do encontro, pena haja tanto desencontro”
Ainda bem que nos
“reencontramos”.
Realize o sonho de todos nos e seja eternamente feliz.

ニシノへ
ある詩人がこういっている
“ 人生は出逢いの芸術である
それを味わい尽くすのは なかなかできることではない”と
でも私たちは出逢えた
“ 再会 ”
幸せな再会を果たしましょう
それが私たち みんなの夢です
永遠に幸あれ

九州一周、本州縦断、南米縦断、北南米縦断、欧州アフリカ縦断。
すべての旅にいろいろなテーマがあり課題があり段階があった。だが僕という人間の根幹を最も揺らがしたのは、あのときの南米縦断だ。

僕は運ばれている。人々が手渡しで運んでくれているその掌の上を、僕は自転車で走っているに過ぎない。
僕たちのこの世界は多くの問題を抱えているけれど、人間の存在は決して捨てたものではないという僕にとっての確かな証明がある。その起点は、ひとつはあの手紙なのだろう。

私たちの暮らしに幸いあれ。
私たちの旅路よ、幸あれ。

喜望峰まで、残り1589km。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

© Copyrights 2026 NISHINORyoo.com

Powered by WordPress · Theme by Satrya