Bujumbura

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On last Feb, I was in Bujumbura Burundi. And I saw anti government demonstration at main street. They had a branch with leaf, and shouted something.
There was a serious tension.
On this June, they have a president election.
I have some friends in there. Please take care my good friends.

PS:Now I am in Maseru Lesotho. I am fine and I will go to Stellenbosch at soon. Thanks.

今年2月、ブルンジの首都ブジュンブラの郵便局にいた僕は、ものすごい叫び声と足音に反応して屋外に飛び出した。一体なんだろうと門を出れば、上半身裸の男たちが緑の葉のついた木の枝を掲げ、何かを大声で叫びながらこちらに走ってくる姿が目に飛び込んできた。それは異様な迫力だった。後ろには何千とも思える人の群れが同じように木の枝を掲げ、何事かを口走りながらこちらに押し寄せてくる。人間の津波のようだった。興味本位で写真を撮れば殴り殺されそうな空気だ。しかし、周りの通行人はみな携帯電話を取り出しパシャパシャと撮っており、僕も恐るおそる撮影を開始した。十分に注意をしながら彼ら彼女らの姿を撮っていく。人々の唇の端に浮かぶ泡。こめかみを流れる汗。黒人特有の体臭。
これが6月に控えた大統領選のデモであることは分かっていた。しかし日本のデモとは全く趣を異にしている。ある種の起爆剤をこの中に落としたら、火は一気に燃え上がるだろう。そんな緊張感がありカメラを持つ手が震えた。

ブルンジの憲法では大統領の任期を最大二期までとしているが、与党が現職大統領を次期大統領候補として指名した。憲法違反とされる三選に現職大統領を指名したのはなぜか。利権などを、誰しも疑ってみたくなる。
政府は民間ラジオ局を武力で封鎖した。市民のメディアに圧力をかけ抑え込みに躍起になっている。しかし一旦膨れ上がった人々の怒りは、圧力をかければ破裂に向かうだけである。

目の前の凄まじい人の波を見ながら、日本を思う。どれだけの人数を集めても、人間の鎖で国会を包囲しても、そのデモと行動が投票に結びつかないのなら、それはただのイベントで終わる。もし現政権に不満がありその意思表示をしたければ反政権に投票をすること、それしかない。たとえ支持する政党や議員がいなくても、だ。
投票に行かない、行っても白票なら、政権与党にとってこれほど嬉しいことはない。それは痛くも痒くもなく、意思表示をしない有権者など脅威にはなり得ないから。組織票が選挙の行方を左右する日本では、棄権と白票は政権黙認と同義になる。
デンマークでは国政選挙の平均投票率は9割。日本はこのところ5~6割を上下し、地方議員選挙では半数以下という自治体も多い。正当な選挙の実施されない可能性の高いブルンジならともかく、それで国や政権や議員の責任を私たちは問えるだろうか。

「権力を手にしたとき、その人の品性が現れる」とリンカーンは言ったそうだ。
ブルンジのデモでは死者も出ており、500人以上が逮捕され、3万人近い人が隣国に非難している。市民を武力で抑え込む人物が、国家の頂点に立つのに相応しいのかどうか、僕にはなんともいえない。

あのときの怖いほどの緊張感を今でも思い出す。ブジュンブラで世話をしてくれた友人たちはどうしているだろう。無事でいてほしい。

追記:僕は日本の現政権をここで批判しているわけではなく、日本のデモを否定しているわけでもない。現政権にはそれなりの考えがあるだろうし、デモに参加することにも大きな役割と意味がある思っている。

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